ニューヨークでは、3歳から公立の幼稚園のようなものがあるらしい。ということ以外、学校事情について、正直なところ、ほとんど何も知りませんでした。あまりに知らなすぎて、何が分かっていないのかすら分からない、くらい。
そこで、NY市教育局が主催するウェビナー、Elementary Admissions Event というものに参加してみました。ざっくり言うと、NYCの公立の幼稚園にどうやって申し込みをするのか、という内容のウェビナーです。とても有意義な話を聞くことができました。
NY市教育局とは
NY市教育局(New York City Department of Education)という組織があるようで、この名前は、よく読んでいるフリーペーパーでも目にします。DOEと省略されていることも多いです。記事を斜め読みをしている時に、DOE という言葉が出てきて、”あ、これなんの略だっけ?”と最初の方に戻る。というのを何度もしたことがあって、印象に残っていました。そんなDOE、以前は、
くらいの認識でしたが、子どもを公立に通わせるなら、ここのサイトで申し込みをするらしい。と、最近知りました。すごく身近で大切な組織でした。
2021年冬、NY市教育局主催のウェビナーのこと
ウェビナーがあると知って
去年の冬、フリーペーパー amNERYORKmetro で、2018年生まれの子はそろそろ学校の申し込みが始まりますよ、という記事を読みました。ということは、2019年生まれのうちの子どもは来年申し込みなのかも。そう思って、忘れないようにスクショをとってメモしておきました。
【コツコツ英語学習】どこでも誰でも手に入る、無料の英字新聞 amNEWYORKmetro を読み続けてよかった5つのこと
そのスクショのことを思い出した、今年の秋。
というような話を友人にしたところ、「こんなのがあるよ」と、あるメールを転送してくれました。彼女は日本人ではないので、英語の案内だったのですが…。それが、この記事でご紹介しているDOE主催のウェビナーです。
言葉は、基本的には英語。まぁここはアメリカなので、当然だし仕方がないとして。No registration is required to join(登録なしで参加できる)と書かれていたので、夫婦で参加してみることにしました。
ウェビナーの概要や構成
このウェビナーの、概要や構成について書いておきます。
★ 内容は、2017・2018・2019年生まれの子どもの、公立の幼稚園への申し込みについて、でした。それぞれ、K・PreK・3Kに申し込むことになります。
★ この内容のウェビナーは何度か行われるようです。それぞれの回で、違う言語での同時通訳がいくつかあると書かれていました。私が参加したときは、Chinese(Cantonese)、Haitian Creole、Urdu が同時通訳されていました。残念ながら、どの回も日本語はありません。
★ ウェビナーは1時間が予定されていて、ほぼ時間通りでした。構成は、前半30分がプレゼン、後半30分が質疑応答でした。話は分かりやすかったです。
★ 全体的に、無駄なく、よくまとめられている1時間だと感じました。その点で、話の内容だけでなく、違う意味でも勉強になりました。
質疑応答の時間について
どうやらウェビナーが始まると同時に、いろんな人が質問を書き込んで、それらの一部にDOEの人が返答していたようです。質疑応答が始まる頃には、Q&Aの件数が100件を超えていました。
ウェビナー後半の質疑応答では、Q&Aに寄せられた質問で多かったものなどを、DOEの人が取り上げてくれていました。
質疑応答の30分というのは、DOEの人が「こんな質問が多かったよ、これについてはどう?」と疑問を投げかけて、メインの話し手の方が主に答えてくれる形でした。
”あ、これメモを取りたいな” と思うような質問や回答も多く、こちらも有意義な時間でした。
役に立った情報
1時間のウェビナーを通して、役に立ったと思ったことを、いくつか取り上げておきます。
★ 一言で公立の幼稚園と言っても、種類分けがある。Zone やDistrict という地域分けもあり、子どもの年齢により選択肢はいろいろ。下のような、分かりやすい表を見せてもらいました。
★ 希望校を12校まで書ける。選考において考慮されるのは、Zoned school か、district 内か、兄弟姉妹がいるか、すでに在籍しているか、というようなこと。
★ 行きたくない学校は書かないように。
★ 申し込みの一連の流れを、実際のサイトを使ってデモしてもらえました。”こういう感じなんだ”、と分かりやすかったです。
★ 申し込みが終わると、コンフェッティ(紙吹雪)が舞うらしく、その画面も見せてもらいました。まずはこれを目指せばいいんだね、とゴールが明確になりました。
★ 3K、PreK は、まだ申し込みが始まっていない。なので、ここをクリックして申し込みを始める、というボタンがまだないです。と、申し込み画面上で見せてもらえました。何かとお知らせをしてくれるemail list にサインアップするのがオススメ、とのこと。知らずに申し込み画面を開いたら、不安だったんじゃないかと思います。
★ いったん申し込みをしても、締め切り前であれば修正ができる、と話していました。始める前にDOEの人からそう聞けて、安心しました。
★ 期間内に申し込みをすればいい。申し込みの早さは、選考に関係ない、とのこと。
★ 3Kについて、まだ申し込みの締め切り日が決められていない。
★ Kindergarten では、Zoned school にいく子が大半だと言っていました。
★ オムツ外しのことについて説明がありました。外れてなくてもいいらしいです。
★ 3Kについて、今は、申し込みをした全員が入れるとは限らない。
★ 通学バスについての説明もありました。ちょうど、日本にいる親からバスのことを聞かれて、「全然知らなーい」と答えたところでした。3K、PreK はないとのこと。
★ Gifted and Talented Program(G&T)についての質疑応答が3回もありました。世間的には気になる話題なのですね。G&Tは今後、違う形を考えている、発表はまだ、とフリーペーパーでも読んだ覚えがあります。
3K・PreK・Kの申し込みウェビナーを受けてみた感想
まわりの方からいろんな情報が入ってくる方にとっては、何てことない内容かもしれません。ですが、私のように、知り合いが少ないとか、子どものいる知り合いがあまりいない方には、とても貴重な情報源になると思います。同じ内容のウェビナーが、来年の1月と2月にも開催されるようです。email list に登録をしたら案内が送られてくるのかなと思いますが、もしウェビナーに参加するリンクが欲しい方がいらっしゃったら、問い合わせのところからご連絡ください (すでに終わったので、消させていただきます。この先も、email list に登録したら案内が送られてくることと思います。)
さて、このウェビナーは、何と言っても、ちゃんと分かっている人が話してくれている、という安心感がありました。そのため信頼して聞くことができ、満足感につながりました。申し込みについての概要を、この1時間でだいぶ把握することが出来たと思います。
ただ、英語がもっとできれば、「あ、今の質問聞いてなかった」とか、「ここは何言ってるか分からない」などという状況にならないのでしょうけれど…。大体は理解できたのと、終わってから夫と内容を確認したので、それなりには把握できたと思っています。録画もそのうち公開されると言っていましたが、もう一度聞くことは多分ないかな。
公立の学校への申し込みなんて、きっと、子育てする上では小さなことかもしれません。ですが、異国の、全く知らない学校システムに、外国語でしないといけない…。私には若干ハードルが高く感じてしまいました(正確に言えば、電話での申し込みだと日本語も対応してもらえるようです)。何と言っても、自分のことではなく、子どものことなので、責任が大きいですし。
でも、親の意思で、子どもを海外に住まわせているのは間違いなくて。子どものほうこそ、これから大変な思いをたくさんすることでしょう。
こういう経験の積み重ねで、自分自身も少し強くなれるかな。成長させてもらっています。
★ 実際に申し込んでから入園までの流れを、こちらの記事に書いています。