英文法について、細かいところはかなり、というか、だいぶ忘れている、と前回書きました。
そこで早速、今回出てきたセリフの中で、少し復習をしました。
また、前回、「Peace!」 というエレノアのセリフが出てきたのですが、うっかり見落としていました。
「平和!」と言っているわけではなくて、なんて言っているのか。
追記しましたので、よかったらこちら (平和という意味じゃない peace と peace out) からご確認ください。
前回1-2-18 はこちらです。
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1-2-19. スクリプトと訳
第1シーズン
第2話『Flying』だいたい18分〜19分のところ
”Eleanor: Hey. How did you know I was here?”
私がここにいるってどうやって知ったの?
”Chidi: I saw you from my window. That’s where I live, by the way. Not that you ever asked. What are you doing?”
窓から見えたんだよ。あそこに住んでいるんだ、ちなみに。全然聞かれなかったけどね。君は何をしているの?
”Eleanor: I went to all the places where I dumped trash earlier and cleaned it up so it couldn’t be traced back to me.”
今日ゴミを捨てた全部の場所に行って、きれいにしたの、私がしたって突き止められないようにね(*1, *2)。
”Chidi: Well, it looks like you cleaned up everything. You’re doing this because you feel bad. And you’re not even doing it to get me to help you anymore, because I told you that’s not gonna happen.”
全てをきれいにしたように見えるけどね。悪いなと思ったからやっているんでしょ。それに、もう、僕に手助けしてもらうためにやっているわけじゃない、だって、僕はしないと言ったから。
”Eleanor: Okay, yeah, fine, I felt bad for stupid Gunnar and stupider Antonio and the whole neighborhood. I felt bad about what I did. It was a weird feeling. Not used to it. Didn’t love it.”
いいわ、わかったわ、そうよ、アホなガンナーや、もっとアホなアントニオや、ネイバーフッドのみんなに悪いなと思ったのよ。私がやったこと、悪いなと思って。変な感情だった。慣れてなくて。その感情好きじゃなかった。
”Chidi: Well, feeling remorse about being wrong isn’t as good as just doing something right, but it’s a start. Look, I think you’re capable of change. And I will help you try.”
悪かったことについて良心が痛むのは、ただ正しいことをするのと同じくらい、いいわけではない、でも、それがスタートだ。僕は、君が変われると思うよ。君がトライするのを助けるよ(*3)。
”Eleanor: Oh, wow, man, I swear I won’t let you down.”
がっかりさせないと誓うわ。
”Janet: Hi there. I’ve collected the worst-smelling garbage that I could find. Do you still want me to dump it inside of Antonio’s house?”
ハーイ。私が見つけられる、いっちばん臭いゴミを集めました。アントニオのお家の中に、まだ捨ててほしいですか?
[”credit: NBC”]
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1-2-19. 日本語訳についての補足など
1. earlier について
Collins より
at some time before now
”今より前”
今より前の時間を指していて、ゴミを捨てたのは同じ日だったはずなので、ここでは今日、と訳しました。
2. trace back の意味
trace back は、さかのぼる、とざっくり覚えていましたが、英語ではこんなふうに書かれていました。
1. To derive or originate from someone, something, or some place.
”誰かや何かや、どこかの場所に由来する、または起源がある”
2. To discover the point of origin of someone or something by following a trail of information or series of events backward. In this usage, a noun or pronoun can be used between "trace" and “back."
”情報の跡を辿ったり、一連の出来事を遡ることにより、誰かや何かの原点を見つける。この用法では、名詞や代名詞を、"trace" と “back” の間に使うことができる”
3. help+人の後ろは動詞の原形?to 不定詞?
ここでは、help の後ろは、原形になっていました。
原形不定詞/ bare infinitive (zero infinitive) ってやつですよね。
文法も復習しようとして、調べてみたところ、help の後ろは、
- 原形不定詞でも
- to 不定詞 でも
どちらでもいいみたい。
One Minute English というサイトの、Help or Help to? Which is correct? (English grammar) より
You can use either “help do” or “help to do”. There is usually an object(someone) after “help”.
I helped him do his homework.
I helped him to do his homework.
Both of the examples above are correct with no change in meaning.
”“help do” か “help to do”、どちらも使えます。 “help”の後ろには、よく目的語(誰か) がきます。
私は彼が宿題をするのを手伝った。
私は彼が宿題をするのを手伝った。
どちらの例も正しく、意味に違いはありません。”
一方で、make や let の使役動詞の後ろは、原形不定詞がきます。
これは忘れてはいけないポイント。
ここでちなみに、先ほどの、Help or Help to? Which is correct? (English grammar) の記事によると、help と help to で、若干のニュアンスの違いが、ないわけでもないようです。
Some people say that there is a difference between American English speakers preferring to use the “to” whereas British English speakers prefer to omit the “to”.
”アメリカ英語では “to” を使うのが好まれ、一方、イギリス英語では “to” を省略するのが好まれるという違いがある、という人もいる”
In my opinion, it is more of a choice regarding the rhythm and stress of the sentence.
”私の意見としては、むしろ、リズムや文の強調に関する選択だと思う”
People decide to omit “to” when there is a neutral shorter sentence. The emphasis is also more on “help” than the action that follows.
”より短い文章のときに、 “to” を省略しようとする。また。強調は、後ろに続く行動よりも、“help” におかれる”
She helped take out the trash.
”彼女はゴミを捨てるのを手伝った”
つまり、彼女は手伝ってくれたんだ、ということが言いたい。ということかな。
When people use “to” with help, the stress can be on “to” and the action that follows.
”help と “to” を使うとき、強調は “to” と後ろに続く行動におかれる”
My parents helped me to buy a house in Riverdale.
”私の両親は、リバーデイルで家を買うのを手助けした”
こちらは、「家を買うことを」手伝ってくれた、と、手伝うことよりも、「家を買うこと」の方が、伝えたいこと。
ということでしょうか。
There often may even be a short pause before “to” while the person gathers their thoughts.
My parents helped me….. to buy a house in Riverdale.
” 人が考えを集めて(まとめて)いる時、“to” の前に、少し間が空くことも、よくあるかもしれない。私の両親が手伝ってくれたんだよ… リバーデイルで家を買うのをね。”
考えながら話して、間が空いたときに、to でつなげる、というのは、確かにありそう。
Remember, there is no difference in meaning but there may be some possible nuance in emphasis.
”覚えておいてください、意味に違いはありません。が、強調という意味で、微妙な差異があり得るかもしれません。”
また、こちらのBBC WORLD SERVICE の記事にも、
There is no difference in meaning.
”意味に違いはない。”
と書かれています。
こんなに長々と書いてきましたが、基本的には「まぁどっちでもいいのかな」と、今のところは認識しています。
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まとめ
エレノアの、stupid Gunnar and stupider Antonio という言い方がおもしろいな〜と思いました。
素直というか、毒舌というか。
だけど、誰に言われるでもなく、わざわざちゃんとゴミを片付けたりして、憎めない人でもあります。
といっても、せっかくチディに「助けるよ」と言ってもらえた、そのとき。
実は臭いゴミをアントニオのお家に捨てようとしていることを、ジャネットにバラされてしまいました。
エレノアは何て言うのでしょうか。次回はそんなお話です。