前回は、エレノアが、「こんな私につきあわせてしまってごめんね」と言っていて、ちょっと弱い一面も見られました。
今回は、その続きです。エレノアの弱いところと、自分勝手なエレノアらしさと、両方出ているかな。
前回の、1-1-18 はこちらです。
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1-1-19. スクリプトと訳
第1シーズン
第1話『Everything is fine』だいたい18〜19分のところ
Eleanor: It’s not, though. Do you think anybody cared that I died? Maybe someone did. I don’t know. I was an only child. My parents were divorced when I was a kid. They were both crummy people, so they’re probably.. In The Bad Place. Maybe they’re being used to torture each other. It would work. I bet way more people cared that you died. ‘Cause you’re a nice person. You’re a nice person, Chidi.. Anaconda.
だけど、よくないよ (*1 ) 。私が亡くなったことを、誰か気にかけてくれたと思う?もしかして誰かは気にかけてくれたかな。分からない。私は一人っ子で。両親は子供の時に離婚して。彼らは2人とも、ちゃんとした人たちじゃなかったから、多分彼らは、、バッドプレイスにいるだろうな (*2 ) 。彼らはお互いに拷問しあっているかな。それ効くよね。あなたは亡くなって、すごくたくさんの人が気にかけてくれたでしょうね (*3 ) 。だってあなたいい人だから。あなたはいい人ね、チディ…アナコンダ。
Chidi: “Anagonye.”
アナゴンエ。
Eleanor: Aganocomonga.
アガノコモンガ。
Chidi: “Anagonye.”
アナゴンエ。
Eleanor: Ags.. say it again.
えっと、、もう一回言って?
Chidi: “Anagonye.”
アナゴンエ。
Eleanor: No, say what you said before.
ちがう、その前に言ったのを言って。
Chidi: I did. It’s Anagonye.
言ってるよ。アナゴンエだよ。
Eleanor: You just changed it.
変えたでしょ。
Chidi: I didn’t change it, it’s my name.
変えてないよ。僕の名前だよ。
Eleanor: Argrugande. Ariana Grande. That’s a person. I did it. Good night.
アルグルガンデ。アリアナ・グランデ。それ、人だ。言えた。おやすみ。
Chidi: Good night. Well, that’s terrifying.
おやすみ。
[credit: NBC]
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1-1-19. 日本語訳についての補足など
1. it, if など|つづり字「i」の発音 [ɪ] について
いつもの発音の本『[新装版]脱・日本語なまり―英語(+α)実践音声学』で学習します。
専門的でない辞書・参考書類でしばしば [ i ] と記されますので、これをイに近いと誤解している人が散見されます。
この意味で [ ɪ ] は日本語話者にとってやや注意すべき母音と言えます。
イとエの中間、あるいは基本母音2番 [ e ] をややリラックスして発するといいかもしれません。
試しに、
- 完全にカタカナの「イ」として it を発音してみるのと
- 「イ」ではない!と意識しながら発音すると
全然音が違う、と認識できます。
たくさん練習して、自分のものにしたいものです
ここで、他に、 [ɪ] と発音するつづり字「i」の入っている単語を挙げておきます。
did, give, if, in, middle, think, village, which など。
このあいだ書いた、つづり字「o」の読み方でもそうでしたが、ここの例でも、基本的な単語がたくさんあります。
こういうところを、確実に出来るようにならないとダメなんだろうな、と思います。
一つ一つがんばろう
*ちなみにですが、私は Wiktionary で発音を調べることが多いです。よかったら、上に挙げたそれぞれの単語の発音を、確認してみて下さい。
*1-1-20の中で、[ i: ] に関して、『[ɪ] とは別物!つづり字「e」と「ee」の発音 [ i: ] について』という記事を書きました。よろしければご覧下さい。
2. crummy の意味
very poor or inferior
”とても貧しい、あるいは下級の”
of very bad quality
”とても悪い質の”
3. 副詞として使う way とは
Way as an adverb
"副詞としてのWay" は、
We can use way informally as a degree adverb to mean ‘a lot’
”口語で、”たくさんの"を意味する、程度の副詞として使うことができる”
載っていた例文です。
The project is way behind schedule.
”そのプロジェクトはとても遅れている”
She had way more chances than me.
”彼女は私より、もっとたくさんのチャンスがあった。”
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外国人の名前って難しいよねというお話とまとめ
チディの名字が聞き取れなくて、「もう一回言って?」はともかく、「変えたでしょ」っていうエレノア。
彼女っぽい感じがします。
また、そういう質問に、ちゃんといちいち真面目に答えるチディも、チディっぽいというか。
さて、チディの名字を、何度も聞き取れなかったエレノアですが。
チディの名字は、アメリカ人のエレノアにとって外国人の名前なので、聞き取りにくいのは仕方がない気もします。
私も、日本人以外の人の名前を聞き取るのは苦手です
同じく、日本人の名前も。
慣れている人でなければ、アメリカ人にとって聞き取りにくいんだろうな、とも思うのです。
聞き直されるか、スペルを聞かれることが多いので。
それで、私は、アメリカで暮らすようになってから、自分の名前を言うときに、一緒にスペルを言うのが癖になってしまいました。
スタバでも、注文するときに名前を聞かれたりするのですが、そのくだりが面倒すぎて、今ではアメリカ人の名前みたいなのを言うことにしています。
アメリカ人みたいな名前を言うの、最初は抵抗があったけれど、もう慣れました
スタバといえば、リユーサブルカップを使うとポイントが余分にもらえるという話を書きました。よかったらご覧ください。
さて、長く書いてきた第1シーズンの第1話も、やっと終わりが見えてきました。
今回で、「グッドプレイス」の初日のお話は終わって、次回は、2日目の朝から始まります。